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からくり童子 第8話 少年の夢 第54回 モザーク自警団

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第8話 少年の夢
第54回 モザーク自警団


気絶していた2体のギガントは、ようやく正気を取り戻し、少年と白い犬に向かってくる。
だが、少年はギガントに背を向け、ゼファーの元へと歩み寄ってきた。

「俺、あんたに会いたくて旅してきたんだ」

右手をゼファーに差し伸べ、微笑んだ。

(やっぱり腰にあるのは、わしが作った空筒砲ではないか。なぜこの少年が……)

疑問を感じつつ、ゼファーも右手を出した。

「俺の夢が、一歩前進したって感じだな」

少年はゼファーの手を引いて起こしてやった。

「モンスターが来るぞ」

ドカッ、ドカッと鈍い音を立てながら、ギガントが迫ってくる。

「大丈夫だよ」

少年は慌てる事無く、ギガントを見る。

「あの白い犬が戦うのか」

「まあ、見てなって」

白い犬は戦闘体勢を取る事無く、尻尾を振りながら座り込んでいた。
この白い犬も、戦う気はないらしい。

「グギャギャオーーーー!!」

ギガントは、白い犬の前にまで迫ってきていた。
すると突然、2体のギガントの横に、大刃を持った2人の戦士が現れた。

「テイヤーーー!!!」

その戦士は、大刃をおもいっきりスウィングさせ、ギガントの横っ腹に打ち込んだ。
ギガントは大量の血を吹き出しながら、その歩みを遅め、前のめりになっていく。

「セイヤーーーー!!」

2人の戦士は、それぞれギガントの顔の横に移動し、大刃を振り落とし、首を切り落としてしまった。
2体のギガントは、白い犬を挟む様に、両側に倒れこんだ。
その際ギガントの吹き出す血が、きれいな毛並みの白い犬を、赤く染めてしまった。

ワン!ワン!!ワン!!!

どうやら、2人の戦士に怒っているようだ。

「すまん、すまん、汚してしまったな。ジョグ」

2人の戦士は大刃を地に立て、柄に両手と顎を乗せ、ジョグに謝っている。

「ゼファー!ハンマ!トンカ!」

モザークの村に救援要請に行っていたノーグが、少数のモザーク自警団員を連れて戻ってきた。
へたり込んでいた、ハンマとトンカが駆け寄ってくる。
戦闘に参加していた村人も、モザーク団員を囲むように駆け寄る。

「凄いじゃないか、あんな巨大なモンスターを倒しちまうなんて」

「危ないところだったよ、ありがとう」

皆、感謝の言葉を現わすが、

「礼は後だ。それより怪我人の治療が先だ。ドクター、見てやってくれ」

リーダー格の男が、小太りで真ん丸眼鏡をかけた男に声をかけた。

「あいよ。重傷者はいないようだが、念のため見てやるか」

モザークから駆けつけてくれた人は、戦闘訓練のための戦士が3人、武具製作者2人、医者が1人、石工が1人の計7人であった。
戦闘訓練も必要だが、戦闘に必要な武具、医療、街づくりも考えての配慮である。
少年とジョグも、皆のところに寄ってきた。
村人たちは、真面々と少年を見る。

「ぼうず、モザークの服装とは大分違うようだが、あんたもモザーク自警団かい?」

「違うよ。俺とこの犬は、ラグーンから旅してきたんだ」

鼻の下を人差し指でこするようにし、自慢げに言う。

「ラグーン!?」

ラグーンはニーパン大陸の中で一番栄えている町であるが、イザークの村からは1000キロメートルも離れた地であった。

「遥遠くの町じゃないか」

大人の集団でさえ、旅をするのは危険な距離である。
それを、少年と犬だけで旅してきたのだから、驚くにも無理はない。

「よく、あんな遠くから来れたもんだ」

「ああ、180回ほど朝陽を拝んだけどな」

「その間、数々のモンスターと死闘を繰り広げたんだぜ。後で、じっくり俺の活躍ぶりを話してやるぜ」

もう、上から目線の話しぶりであった。

「それで、あんなに強いのか」

当たり前だろう、という物腰で、

「モザーク自警団で、猛特訓もしたしな」

手に持っていた牛刀を高々と上げ、

「それに見ろ、この黒光りのバスターソード。俺の為に作られた大刃の剣だ」

太陽の光を受け、きらりと輝くその牛刀が、見るものに少年の実力以上の凄みを与えた。

「この剣で一刀両断、更に強さを増したと言う訳だ」

あまりに調子付いてきた少年を見かね、モザークの女戦士が割って入ってきた。

「少年、自慢話はそこまでにしろ。まだまだ、ひよっこだろ」

少年はモザークにいる間、この女戦士グレープに特訓を受けていた。
男を凌ぐほどの実力を持った戦士である。
でもまだ、18歳の若さである。

「いつまでも少年って呼ぶな。俺はこれでも15歳。立派な大人だ」

鼻で笑うかのように、

「ふん、子供じゃないか」

「何おー、3つしか違わないだろう」

子供の喧嘩になりそうな感を受けたのか、イザークの村人が二人の間に割ってきた。

「で、少年。この村を守りに来てくれたのか」

「違う……。ゼファーに会いに来た」

「ゼファーに?」

そこへ、落としていた空筒砲を拾ってゼファーがやって来た。

「知り合いか」

ゼファーは少年の顔を覗き込むが、首を横に振りながら、

「いや、全く知らん」

が、なんとなく見覚えのある顔をしているような気もするが、とにかく空筒砲が気になるゼファーであった。

「なあ、あのモンスター喰おうぜ」

突然の話しの展開に、イザークの村人は驚いて、

「何っ、坊主、お前、モンスターを喰うのか」

「旅をするとな、食料の確保が大変なんだ。喰えるものは喰う」

腹を突き出し両手を腰に当て、また自慢げな物腰で話す少年。

「過酷な旅をしてきたんだな」

「焼けば、結構うまいんだぜ」

イザークの村人は顔を見合わせ、

「いや、遠慮しとくよ」

「この村ではな、鶏や羊がいる。わざわざモンスターを喰わなくても、良いんだ」

少年にとっても、モザークの村人にとっても旅をする者にとっては、当たり前の事なのだ。
だがイザークの村人には、遠距離の旅をする者はいない。

「まあ話しはそこまでだ。まずは、この事態と今後の対策を講じよう」

モザーク自警団のリーダー格の男が、言葉を発した。



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